スクエニHD第29回定時株主総会レポート【完結!】
(携帯電話から更新したら、文字数オーバーしてしまった・・・ごめんなさい)


スクエニHD株主総会のレポートをこのエントリーに記載します。
Today is the SQUARE-ENIX Holdings General Meeting of Stockholders 2009.
This entry will be updated at any time.
【参考資料】 第29回定時株主総会招集ご通知(PDF)
以下、頼りにしていためっつぉ様の昨年の議事録になるべく沿った形でレポートしていきたいと思います。(どうしよう…かなり自信ない…)
以下、個人的メモによるレポートとなりますので、ご参加される他サイト様の情報と合わせ、大まかな内容としてご覧ください。誤った部分があればご指摘いただけると有難いです。
▼今回のお土産▼
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1.スクエニのポストカード10枚
2.スクエニマガジン(写真ないよw)
3.スライムのタオル
(毎年どんどんショボくなる・・・というのは私の個人的感想www)
▼概要▼

■日時:2009年6月24日(水) 15:00~17:30
■会場:新宿 「京王プラザホテル コンコードボールルーム」
■ゲームコーナーの設置はなかったが、最新作の上映有り。
■和田社長の挨拶
役員紹介
本田(代表取締役副社長)、松田(取締役)、千田(取締役)、成毛(取締役)、小林(常務取締役)、矢作(監査役)、松田(監査役)、斎藤(監査役)
■監査報告
■報告事項
■議案の事項
┗第1号議案「剰余金処分の件」
┗第2号議案「定款一部変更の件」
┗第3号議案「取締役5名選任の件」
┗第4号議案「監査役1名選任の件」
▼株主総会▼
15:00~16:10まで。
■開始前
昨年よりお茶とジュース飲み放題コーナーが大混雑www
■監査報告
PDFを参照。
■営業概況の説明
└売上高・経常利益の推移
└成長戦略と配当政策
一株配当30円→60円が目標の件
非常に厳しい。当年度計画は最高利益を達成できる見通し。
日経平均大底からの株価推移について
3月10日に弊社において最も低い株価となった。
ただ、日経平均および、同業他社と比較して平均を上回っているのは当社のみ
→比較対象(任天堂、カプコン、バンダイ、コナミ、セガトミー、日経平均)
60円の意味の件。
合併前21円。合併後6年後理論値
計上利益目標500億円/年にしたとすると、
×60%(税引き後)
×30%(配当性向)
÷1.5億株(30%増資仮定)
---------------------
60円/年
※増資しなければ経常利益約380億円/年
60円にするには経営陣のスピードが足りず、申し訳ない。
利益目標が500億にならないと配当60円という見通しは難しい。
今後何年で達成できるかは今はいえない。
年利福利で15%福利で計算すると6年以内と単純に算定できるが・・・。
・成長カーブは階段状
ただ、どのように成長していくかは記載していない。
なぜ、毎回配当政策について議論されるのかをここで説明する。
配当を今より倍の60円にしたいと思うがそれはいつとはいえず、目標である。
非常に変化が激しい業界であるため、
どのように成長していくかを考えて配当をきめなければならない。
成長は枠組みを固めて、土台をつくって、また枠を組み、土台を作って、、
と階段状にステップをふむしかない。
・エンタテイメント産業は元来、変化が激しい。
・現在は、エンタメ産業の変革期
今根っこから、変化にたいして、どのように枠組みを設定するかが経営陣の課題。
土台自体を鑑みて、同業他社の買収をおこなった。
■当社グループの成長戦略
1.グローバル体制の確立
あらゆる観点で、Eidos社の買収によって、作る環境、供給する地域が世界的に拠点が開けた。
グローバル体制の土台を築けた。
2.多様な顧客接点の確保(映画でみたり、フィギュアであそんだり、携帯ゲームしたり)
・ゲーム分野
ゲーム分野において、売上は1%しか伸びなかった。
売上はー19%、経常利益は5%増。
・アミューズメント
アミューズメント分野は、タイトーとスクエニの共同開発で、伸びはよかった。
・出版
出版は予算費は過去最高を更新。年度末はかなりのプラスが望める。
・モバイルコンテンツ
モバイル利益で25%伸びているが、海外では0成長。
・ライツ・プロパティ(グッズ等のライセンス)
アクションフィギュア等は他社IPとのコラボで利益1%増。
3.価値の源泉の強化
・ブランド価値をいかに高めていくか
・コミュニティ・マネジメント能力を高めていきたい
■質疑応答
Q.
1.合併で相乗効果があるといっていたが、株主としては株価も下がり、
いくら合併前より配当が良くても、株価が下がったら意味がない。
今後6年で本当に配当倍増を見込めるのか?
2.議決権について、一票一票の賛否を開示すべき。
3.役員賞与について、枠がいくらあって、どのくらい貰っているのかを明確にしてほしい。
Ans.
1.2000年のバブル期より落ちているのはおっしゃる通り。時価総額の増加に努めたい。
どちらがよかった会社かについては、当時その身をおいていた立場としてはあえて述べない。
合併によるスピード、シナジー効果については経営陣の反省するところ。
2.そのことが大きく決議に影響するのであれば実施してみたいが、今はさほど影響はないと考える。
議長の判断で、やることもないとはいえないが、円滑な総会の運営には現状で良いと考えている。
3.もっと配当をあげてもいいように思われるように、経営陣で努力したい。実際の報酬は開示資料を参考にしていただきたい。
Q.成長戦略について、点線で伸びるだろうという戦略の具体的な根拠を説明してほしい。
Ans.
(■当社グループの成長戦略の2のグラフを示し)
先ほど示したグラフは左が会社発足初年度(2004年3月期)
右が2010年度3月期
当年度の具体的な数字をしめしている。ただ、前年度はマイナスだった。
今年度はドラクエとFF両タイトルの発売および、主力タイトルと買収会社の利益を含めて、前年度より大幅な売上見込みを含めていて、けして具体性がない数字ではない。
Q.中国やインドへの市場進出は考えているのか?
Ans.
生産市場としてみる場合は、両者は部品発注拠点とみている。
Eidos側が世界各地にCG開発の拠点をもっている。
インドはあたりがあるとすれば、デバッグに能力の高い会社があるのは知っているが開発としては考えていない。
中国へも有望な市場とは思って検討はしているが、具体性はいまのところない。
Q.一人あたりのコンテンツへの多様化にどのように対応していくのか?
Ans.
一人の消費者の時間の使い方は均等な金や時間をつかうとは考えていないが、サービスによっては
例えば、電話やメールは好きな時にできる。
累積時間としては、メールが増えれば電話使用頻度もふえる。
時間の価値は、サービス設計の工夫によって、有限な時間を有効なサービスを提供することによってサービスが成り立つと思う。
Q,
1.今期減収の要因は、アミューズメント展開については?
2.オンライン対応の今後については?
3.ドラクエ発売が延期されたことについての責任は?
Ans.
1.アミューズメント市場は買収後、2年半で回収ができた。
しかし、前年から市場が冷えてきた。
さらに追加的な対策が今年いっぱいは必要であり、状況は厳しいとみている。
業界の参加者の出入りが激しいこともある。体制を整えたい。
2.オンラインは、いくつかのFF14などMMRPGをリリースする予定である。
オンライン分野での利益が下がったのは、収益や客の減少ではなく、開発における20数億の減益がある為である。
伸びがないが、今後のリリースタイトルで巻返していきたい。
3.開発のチェックのプロセスの見直しを改善していきたい。
今回の失敗を乗り越え、承認プロセスの見直しをはかりたいと思っている。
Q
社債370億発行することについて。
1140億の預金について。エニックス時代から株価は大幅損。
主要タイトルの遅れにより、売り上げや株価が下がった
Ans.
時価総額に跳ね返ったことは、申し訳ない。
ドラクエについては今後、このような失敗がないように真摯にうけとめたい。
社債クーポンは、年間の社債利息の支払いはない。社債は現状0クーポンで加味している。
開発のための先行投資がかなりかかるため、資本金の蓄えは必須と考える。
リリース後の利益だけで運営していくことを考えると、いざというときはヤバイ。けして大きな額ではないと考えている。
Q
1..監査役について、一身上(イバさん元ソニー)がやめたことについては?
2.どのかたがどのような分野で働いているのかを知りたい。
3.株主総会が平日など、会社と株主の距離が遠いのでは?
Ans.
1.ソニーとの関係はない。以前と同じく、良好な関係がある。
2.各人が非常に大きなバッググラウンドがあり、誰かがどうこうではなく、会社全体としての視野をもっていきたい。
3.総会事態を接点に限定するかというと、他のルート含めて、お客さんとのコミュニケーションが図れる場を豊かにしていきたい。
■すべての議案は承認されました。
斎藤氏、監査役に就任。
■閉会
休憩の間、FFIVのオーケストラVerが流れていました。
▼IR Conference▼
16:30~17:30
■最新映像の上映
制度上の議事だけでは声を伝えにくいと思うので、こういう場を1時間もうけました。
E3で公開されたMMRPGであるFF14,FF13,FFCC
海外で発注していなかったが、今回は海外で発注していたものもお見せする。
1、E3の英語版FFXIII
2.E3のFFXIV
出来はいいが、FFXIIIを出してないのにと会場では失笑が出たが、
オンライン(半実機映像)と出るまで微妙な感じだったw
できるだけ情報を開示したくて公開した
3.FFCCクリスタルベアラー
アクション要素をいれ、バトルや進行に自由度をもたせるためにWiiで出すことにした。
4.FRONT MISSION EVOLVE
アクションゲームにした。ロボットのね。
5.SURPREME COMMANDER 2
シアトルへ発注。リアルタイム・シミュレーションRTM
6.Order of War
RTM。海外発注。
7.ドラクエIXの最新映像
基本的に一人で最後まではいけるように配慮している。
夏休みで売れれば株主も喜んでいただけるはず。
ワイヤレスを通すことで、友達と一緒に冒険ができ、追加クエストを配信し、中古に流れないように、長く遊べるようにしていく方針。
■Eidos社の開発実績
だいたい200万本売れている。HITMANもかなり強力なタイトル。
今回のE3でも3タイトルだしている
1.MINI-NINJAS
彼らがコペンハーゲンで作ったもの。湯のみに悪とかいてある文字が逆さまw
この点から見ても、日本チームがノータッチだったのがお分かりいただけるかとw
HITMANチームが子供向けに作ったもの
2.バットマン。2009夏
ロンドンのロックステディが開発。
あれが実機のプリレンダ映像。芸術性が高い。
3.JUST-CAUSE2 Coming2010
アクションの自由度が高く、ほぼ実機画面。
技術力とこだわりが強い会社。
スタジオ間のやりとりもやっている。
Eidosとは世界中からテクノロジーユニットとスクエニメンバーがディスカッションする場があり、
相乗効果を狙っている。
■質疑応答
Q.
1.ドラクエのルーラがカラオケ配信により、人気なので、再販は?
2.サガ2などをバーチャルコンソール(VC)で出さないのか?
3.ドラクエのエフェクトが長すぎるのでなんとかして
Ans.
1.和田氏「ルーラの曲ってどんなCDかちょっとわからないんですが…」
(過去にすぎやま氏が二人組ユニットに歌わせたCDのことだそうです)
出版物もCDも今後も多面的にやっていきたい。
ドラクエ9は長く稼げるようにしたいな~。
2つめのVCはかなり注力している。
FF7はさっそく日米でDL数が10万をこえた。本当はもっと追加要素を入れたかった。
店頭に入荷してくれといっても、断られる古いタイトルは今後もVCで出していく。
3については、スタッフに伝えておきます。
FFの召喚獣のも、含めて、保障はできないが、伝えておく。
Q.韓国ではオンラインゲームのプロリーグがあるが、そういうのは?
Ans.
韓国マーケットは魅力だが、競争が激しく、参戦するのが非常に厳しいのが現実。
サムソンの会長がプロリーグにいて、話したことはあるが、面白そうだが、われわれはまだ踏み込めない。
Q.ハガレンについて、なぜアニメのキャストが変更されたのか?Amazonの予約でもハガレンコミックのランキングが低い
Ans.
商売の観点からいうと、アニメで人気に→コミックも売れる。アニメをやるたびに、新たにファンができるようにしている。
2回目のアニメによる、1巻の伸びは歴代1位だったと思うので、うまくいっていると思う。
キャスティング変更についてはこちらではお答えしかねる。
自分もすごくファンだったけど、ファンの方は全員キャスティング替わったことにお気づきになったのはビックリしたが、それについての賛否は気にしていない。
ファンの人達は声優にたいして、思い入れが強い。
アニメキャラとは風貌が似ても似つかぬ方が会場に出ただけで黄色い歓声がすごかったw
興行成績的には成功。
Q.ハガレンのアニメで右手が生身という作画設定なのは?
Ans.
賢者の石を手に入れちゃったんですかねえwww
スタッフ一同もそこまで見ていただけると本望でしょうね。
Q.他の大手も日本人の細かさの表現が海外ではできないために、日本回帰がある。
グローバル化と言っているが、バグチェックは細かい日本人にまかせるのがよいのでは?
日本人の労働者を雇わずに、日本人に買ってもらうのはエゴではないのか?
Ans..
大切なのは、チェックのプロセスで、どのタイミングでどのていどやっていくかということ。
今までは国内でデバッグを完成後にやってたのが失敗。
段階的に前工程でのデバッギングを見直す必要がある
海外が悪いというのではなく、芸術性もかなり高い。
プロセスのデザイン方法でどうにかなる話で、
民族でも人によっては、向いている人もいれば、そうでない人もいるでしょう?
海外で作ったわりと固めのシミュレーションゲーが好きな外人や日本人もいるはず。
開発拠点については、ローカルで深く掘り下げるほど、多様なエンタメができると思っている。
値段はエンタメではあってないようなもの。
粗製乱造ではこちらにはねかえってくるので、努力はしたい。
Q.クリスタルツールズのうわさを最近きかないが?
マルチソフトの開発展開が遅れているのでは?
Ans.
不得意で時間がかかってしまったのは事実。マルチ対応としてはFFXIIIが初となるだろう。
かならずしもクリスタルツールが必須ではない。
技術的にはマルチや多言語化対応はFF11でだいぶ前からやっている。
どちらかというと、「1プラットフォームでやらないと劣化するのではないか?」という開発人の精神的不安があり、イメージができず、遅れてしまった。
今後はマルチ開発にも自信がある。
ぞくぞくと新しいタイトルを出して利益をあげられるよう、ご支援をお願いします。
■閉会
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